60代女性 重度の歯周病や複数の虫歯が生じていた口腔内を歯周病治療などで全体的に修復した症例

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2025.01

治療前

治療後

初めの相談内容 「歯茎が腫れていて、歯もグラグラするので診てほしい」とご相談いただきました。
診断結果 拝見したところ、歯茎に炎症が生じて歯を支える骨がなくなる「歯周病」が認められました。
症状が進行していて重度の状態であり、とくに上の前歯(左右中切歯、右側切歯)は歯茎が腫れて歯がグラグラと揺れ、右上奥歯は著しく歯茎が下がっています。

また、右上下奥歯、左上前歯、左上奥歯の計4本には、歯根の先で炎症が起きる「根尖性(こんせんせい)歯周炎」が見られました。

さらに、左右前歯は歯茎が下がり、露出した歯根が虫歯になって被せ物との間に隙間ができています。

このまま放置すると、虫歯や歯周病が悪化して多くの歯を失うおそれがあるため、お口全体の治療が必要と診断しました。
行った治療内容 口腔内の状態を改善するために、歯茎の炎症と歯周病の進行を抑える「歯周病治療」を行ったあと、虫歯や根尖性歯周炎の治療をしてから被せ物を作り直す治療を提案し、同意いただきました。

まずは歯周病治療として、歯と歯茎の間にある「歯周ポケット」の奥深くに入り込んだ汚れを、歯科医院専用の器具を用いて丁寧に取り除きます。
また、右上奥歯の歯茎が著しく下がっていたため、歯周病治療に加えて歯茎や骨を再生させる「歯周組織再生療法」も実施しました。

歯周病治療では今後患者様がご自身で正しく歯磨きができるよう、歯ブラシや清掃補助器具の使い方をお伝えしています。

根尖性歯周炎が認められた4本の歯には、歯科用顕微鏡「マイクロスコープ」を用いて歯根内部の清掃及び消毒をしてから薬剤を詰める「精密根管治療」を行いました。

精密根管治療と虫歯治療を終えた歯には、自然な白さがあり耐久性に優れた素材「セラミック」を用いた被せ物を作製し、装着しました。

また歯茎が腫れてグラグラとしていた上の前歯は温存が難しかったため抜歯を行い、失った歯を補うために取り外し可能な「部分入れ歯」を装着して、治療を終了しています。
治療期間 2年半(コロナで中断あり)
費用 約1,800,000円
治療のリスクについて ・治療後に正しい歯磨きやメンテナンスを怠ると、虫歯が再発する場合があります
・根管治療中や治療後に不快症状が出たり、治療後に痛みや腫れなどが生じたりする可能性があります
・病状、症状、患者様のお口の環境によって、複数回にわたる歯周病治療が必要となる場合があります
・外科処置後のメンテナンスを怠ると、良好な結果が得られない可能性があります
・噛み合わせや歯ぎしりが強い場合、セラミックが割れる可能性があります
・慣れるまでは、入れ歯の裏側の粘膜に傷ができる場合があります