60代女性 歯周病治療と虫歯治療を行ったあとセラミックの被せ物で修復した症例
2024.10
治療前
治療後
初めの相談内容 | 「前歯の虫歯と歯周病の治療をしたい」とご相談いただきました。 |
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診断結果 | お口の状態を拝見したところ、全体的に歯ぐきが腫れており、一部には出血も見られました。 また、歯と歯ぐきの間にある隙間「歯周ポケット」には、細菌の塊である「プラーク」や、プラークが固まってできた「歯石」が溜まっており、これらが原因の「歯周病」が中等度に進行しています。 さらに、上の前歯4本に装着されている被せ物は、経年劣化によって変色しています。加えて、歯周病により歯ぐきが収縮したことで、被せ物と歯ぐきの境目に段差や隙間も生じていました。 この段差や隙間に汚れが溜まったことで、虫歯も再発しています。 このまま放置すると、虫歯や歯周病が今以上に進行し、最終的には歯を失うおそれがあります。 よって、虫歯と歯周病の治療、被せ物の作り直しが必要であると診断しました。 |
行った治療内容 | 歯をしっかりと支えられる歯ぐきに回復させるため、まず歯周病治療を行ったあとに、虫歯治療と前歯の被せ物を修復することを提案し、同意いただきました。 最初に、患者様がご自身で毎日正しく歯磨きを行えるよう、歯ブラシの使い方を丁寧に指導しました。 また歯ぐきの炎症を抑えるため、歯ブラシだけでは除去が難しい歯周ポケット内のプラークや歯石を、歯科医院の専用器具を用いて除去する「歯周初期治療」を行っています。 さらに、歯周ポケットの奥深くに入り込んでしまったプラークや歯石は外側から取りきれないため「歯周外科手術」を実施しました。 歯周外科手術では、歯ぐきを切開し歯根を露出させ、プラークや歯石など歯周病の原因となる汚れを徹底的に除去し、その後、歯ぐきを元の位置に戻して縫合しています。 歯周病治療の結果、炎症が改善され、歯ぐきが引き締まったことで歯周ポケットも浅くなり、汚れが溜まりにくい状態になりました。 歯周病治療後は、上前歯の適合が悪い被せ物を取り外し、虫歯を除去しています。 新しい被せ物には、天然歯のような透明感と耐久性があり、汚れが付着しにくい「セラミック」を採用し、しっかりと装着して治療を終了しました。 |
治療期間 | 1年半 |
費用 | 700,000円 |
治療のリスクについて | ・処置後は歯ぐきが引き締まるため、歯の根元がしみる「知覚過敏(ちかくかびん)」が起きる場合があります ・外科処置後に腫れ、出血が生じる場合があります ・外科処置後に痛みが長引く場合があります。必要に応じ痛み止めを併用します ・治療後は神経が過敏になっているため、痛みが生じる場合があります ・噛み合わせや歯ぎしりが強い場合、セラミックが割れる可能性があります ・正しいブラッシングやメンテナンスを行わない場合、歯石の付着や虫歯が生じる可能性があります |