40代女性 歯根の周囲の炎症をマイクロスコープを用いた精密な治療で改善した症例

2024.08

治療前

治療後

初めの相談内容 「虫歯で歯に穴が開いてしまったので治療してほしい」とご相談いただきました。
診断結果 拝見したところ、左下の奥歯(第2大臼歯/7番)は虫歯により歯の上部が欠け、大きな穴が開いていました。

虫歯は歯の神経にまで達しており、神経の細菌感染が原因で歯の根の周りに炎症が起こる「根尖性歯周炎」も認められ、歯茎の腫れや痛みが生じている状態です。

このまま治療せずに放置すると、奥歯でしっかり噛めなくなったり、歯を支えているあごの骨が溶けていくため歯を残せなくなったりするおそれがありました。
行った治療内容 根尖性歯周炎を治療し歯の形を回復させるために、神経が入っている根の内部を清掃し薬剤を詰める「根管治療」を行ったあと、被せ物を装着する修復方法を提案し同意いただきました。

根管治療の際には、歯科用顕微鏡「マイクロスコープ」を使った精密な治療「マイクロエンド」をおすすめしたところ、こちらについても要望いただきました。
マイクロエンドでは、肉眼では見えにくい部分もしっかり確認しながら処置できるため、根尖性歯周炎の再発リスクを抑えることが可能です。

まず、歯の上部の虫歯を取り除き、次にマイクロエンドで根の内部の感染組織を丁寧に取り除きました。
このとき、治療部位をゴムのシートで保護する「ラバーダム防湿」を併用し、唾液や雑菌が入らないように注意しながら施術しています。
根の内部がきれいになったことを確認したのち薬剤をしっかり詰め、土台を構築してから被せ物を装着しました。
治療後、歯茎の腫れや痛みもなく、快適に噛めるようになったことを確認して治療を終了しました。
現在も半年に一度のメンテナンスで来院いただいています。
治療期間 4回
費用 70,000円 (マイクロエンド)
治療のリスクについて ・まれに根管治療後も再治療、外科手術、抜歯などの処置が必要となる場合があります
・治療中まれに器具の破折、被せ物や詰め物など修復物の損傷、歯の破折が起こる場合があります
・治療中や治療後に不快症状が出たり、治療後に痛みや腫れなどが生じたりする可能性があります
・一部の治療を除き、自費診療(保険適用外)です