50代男性 虫歯と歯周病の治療をしてセラミックの被せ物で見た目も改善した症例

2024.07

治療前

治療後

初めの相談内容 「虫歯と歯周病を治して、歯の色もきれいにしたい」とご相談いただきました。
診断結果 拝見したところ、歯並びが悪くデコボコに生えているため歯ブラシがうまく当たっておらず、歯の表面には細菌の塊である「歯垢」が残っていました。
その歯垢が原因となり、歯と歯ぐきの境目にある溝「歯周ポケット」内で炎症が起きる中程度の「歯周炎」が認められました。

また、左上の前歯3本(中切歯/1番、側切歯/2番、犬歯/3番)と右上の奥歯(第2小臼歯/5番)、左下の奥歯(第2大臼歯/7番)の被せ物が劣化しており、他にも虫歯が上下合わせて15本の歯に見つかっています。
特に、左上の前歯3本の被せ物は変色や歯との間に隙間が見られ、さらにもともと神経が入っていた管の中で炎症が起きて歯の根の先に膿が溜まる「根尖性歯周炎」になっていました。

このまま放置すると症状が悪化する恐れがあるため、虫歯治療や歯周病治療、さらに歯並びを改善する矯正治療といった全体的な処置が必要と診断しました。
行った治療内容 お口全体を健康的にするため、次の治療を提案しました。
①歯周炎治療として、歯ぐきの炎症と進行を抑えるためにお口の中のクリーニングをする
②根尖性歯周炎治療として、しっかり感染源を取り除くために肉眼と比較し20倍ほど視野を拡大できる歯科用顕微鏡「マイクロスコープ」を用いて、根の中の清掃及び消毒を行い薬剤を詰める「精密根管治療」をする
③変色や隙間が生じていた被せ物を除去して、見た目が自然で汚れが付着しにくい「セラミック」で作り直しをする
④虫歯を除去して新しく詰め物や被せ物で修復する
⑤デコボコの歯並びを改善するために矯正治療をする

患者様は矯正装置を長期間装着したり、歯を動かすスペースを確保するために抜歯をしたりすることに抵抗感を示されたため、矯正治療以外の①~④までの治療を進めることになりました。

まずクリーニングをしてから虫歯治療と精密根管治療を行い、歯5本(左上の中切歯、左上の側切歯、左上の犬歯、右上の第2小臼歯、左下の第2大臼歯)をぴったりフィットしたセラミックの被せ物で修復して、治療を完了しました。
治療期間 1年半
費用 約800,000円
治療のリスクについて ・まれに根管治療後も再治療、外科手術、抜歯などの処置が必要となる場合があります
・治療中まれに器具の破折、被せ物や詰め物など修復物の損傷、歯の破折が起こる場合があります
・治療後に正しい歯磨きやメンテナンスを怠ると、虫歯が再発する場合があります
・硬い素材の場合、他の天然歯を傷つけることがあります
・噛み合わせや歯ぎしりが強い場合、セラミックが割れる可能性があります
・一部の治療を除き、自費診療(保険適用外治療)です
クリニックより 歯並びは現状維持となりましたが、歯周病と虫歯、根の炎症はしっかり治療できました。

被せ物も新しく作り直したことで歯の色も自然な白さになり、患者様にもご満足いただけています。