60代男性「奥歯が時々腫れる、歯周病の治療をしたい」クリーニングで汚れや歯石を取り除き、グラグラしていた前歯を抜いた後、ブリッジを装着してしっかり噛めるようになった症例

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2023.04

治療前

治療後

初めの相談内容 「奥歯が時々腫れる、歯周病を治療してほしい」とご相談いただきました。
診断結果 拝見したところ、お口全体の歯茎に炎症が見られ、特に右下の奥歯(第2大臼歯/7番)が腫れている状態でした。
また、ひとつ手前の奥歯(第1大臼歯/6番)は銀歯が装着されていましたが、細菌感染が見られ、歯の根っこにある「根管」の中をきれいにする「根管治療」が必要でした。

さらに、左右下の前歯4本(中切歯/1番、側切歯/2番)は、細菌の感染が原因で歯の根っこを支えている顎の骨が溶ける重度の「歯周病」により、歯がグラグラと揺れていました。

そのため、徹底的な歯周病治療が必要と診断しました。
行った治療内容 まず、歯周病の原因となっていた汚れや細菌の塊「歯石」を除去するために、お口全体のクリーニングを行い、歯茎の炎症や歯の揺れを改善していきました。

次に、見た目と歯並びを改善ししっかり噛めるようにするために、下の前歯4本は抜歯し両隣の歯(左右下の犬歯/3番)を土台として人工の歯を橋渡しする「ブリッジ」をご提案し、ご了承いただきました。

歯を失った部分の修復方法には、ブリッジの他にも顎の骨に人工の歯根を埋め込む「インプラント」の選択肢もありましたが、歯周病により溶けてしまった骨を増やすために行う「骨造成」など長期に及ぶ治療が必要になるため、ブリッジのほうがご負担かかからないことを丁寧にご説明しました。

下の前歯を4本抜いた後は、歯茎の傷がしっかり治るのを数ヶ月間待ち、その間は仮歯を装着しました。
歯茎の傷が治ったことを確認してから、天然歯のような自然な白さで耐久性もある「オールセラミック」でブリッジを作製し、装着しました。

右下の第1大臼歯は銀歯を外して根管治療を行い、第2大臼歯とあわせて、同じくオールセラミックで被せ物を装着しました。
治療期間 2年半
費用 約1,100,000円
術後の経過や現在の様子 歯周病が改善したことで歯茎の腫れや歯の揺れがおさまり、しっかり噛めるようになりました。

患者様にも「歯茎が腫れることがなくなりうれしい。歯の色や形がきれいになって、見た目も気に入っている」と大変喜んでいただきました。

現在は定期的なメンテナンスにてご来院されています。
治療のリスクについて ・治療が終わった後も、十分なセルフケアが必要です
・正しいブラッシングやメンテナンスを行わない場合、歯石の付着や虫歯が生じる可能性があります
・ブリッジ装着に際し、天然歯を削る必要があります
・噛み合わせや歯ぎしりが強い場合、セラミックが割れる可能性があります
・一部の治療を除き、自費診療(保険適用外治療)です